どの色から塗るか、五つのやり方
番号順、大きい色から、濃い色から、細かい色から、好きな色から。それぞれに良いところと、引き換えに背負うものがあります。
1枚開いて、パレットを見て、さてどれから押そうかと少し止まる。多くの人が最初の一回だけ考えて、あとは何となく決めています。実際に使われている進め方はだいたい五つに分かれていて、それぞれに向き不向きがあります。
実際に使われている五つの順番
番号順に塗る
いちばん単純です。1から順に、その色の領域を全部片づけてから次へ行きます。迷う時間がゼロで、色を飛ばす心配もありません。パレットの端から順に消えていくので、あとどれくらい残っているかも分かりやすいです。
引き換えになるのは絵の見え方です。番号の並びは色の並びであって位置の並びではないので、絵はばらばらの場所から現れます。途中経過を眺める楽しさは少なめです。
面積の大きい色から塗る
背景や大きな面を先に埋めます。早い段階で絵らしくなるので、進んでいる感じが強く、気分がいいです。全体の雰囲気が早く見えるので、この絵が好きかどうかも早く分かります。
代償ははっきりしています。細かい作業が全部最後に集まります。終盤は小さい領域を拡大して探す作業ばかりになり、いちばん疲れているときにいちばん重い仕事が残ります。
濃い色から塗る
暗い側の色を先に置きます。濃い色は置いた瞬間に絵の骨格になり、目印として働きます。輪郭に沿った濃い部分が埋まっていると、そのあとの淡い色をどこに置くのかが目で追いやすくなります。
それに、淡い色は未塗りの下地との差が小さいことが多く、単独で置くと塗ったかどうかが分かりにくいものです。周りに濃い色があると、その差がはっきりします。陰影の多い絵ではとくに効きます。
細かく散っている色から塗る
面積は小さいのに領域の数が多い色。輪郭の縁取りや、模様の芯に散っている色がこれにあたります。これを元気なうちに片づけてしまう、という考え方です。
終盤に残る難所を先に消しておけるので、最後が楽になります。そのかわり、始めてしばらくは絵がほとんど変わって見えません。序盤の手応えが薄いのが引き換えです。
好きな色から塗る
いちばん好きな色を選んで、そこから始めます。戦略ではありません。ただ楽しいから、という理由です。
そしてこれは、ちゃんとした理由です。ここまでの四つは効率や見た目の話でしたが、これは気晴らしですから、効率が最重要とは限りません。好きな色を最初に置くのがうれしいなら、それで十分です。逆に、好きな色を最後まで取っておく人もいます。どちらでもかまいません。
順番が本当に変えているもの
五つのどれかが速い、という話ではありません。1枚にかかる時間は、順番よりも領域の数で決まります。同じ絵を別の順番で塗っても、押す回数は変わらないからです。
順番が変えているのは、時間ではなく手触りのほうです。どの時点で絵が見えてくるか。難所がいつ来るか。途中で止めたときに、どこまで進んだかが分かりやすいか。この三つが、進め方によってはっきり変わります。
たとえば途中で止めることが多いなら、一色ずつ片づける進め方が合います。色が一つ消えるたびに区切りがつくので、次に開いたときに迷いません。逆に、まとまった時間があって完成を眺めたいなら、大きい色から始めるほうが途中経過が楽しくなります。
正解はありません
同じ人でも日によって変わります。頭を使いたくない日は番号順、絵が早く見たい日は大きい色から。決めておかなければならないものではありませんし、途中で乗り換えても何も壊れません。
よくある質問
どの順番がいちばん速く終わりますか
大きな差はありません。所要時間を決めているのは主に領域の数で、順番ではないからです。細かく散った色を先に片づける進め方は、探す時間が減るぶんわずかに有利かもしれませんが、体感できるほどの差にはなりにくいです。
一色ずつ塗るのと、場所ごとに塗るのはどちらがいいですか
一色ずつのほうが手数は少なくなります。色を切り替える操作が減り、選んでいる色の未塗り領域が強調表示されるアプリなら、探す手間も減ります。ただし絵の一角を完成させていく進め方のほうが気持ちがいい、という人もいます。
途中で順番を変えても大丈夫ですか
問題ありません。塗った結果は残るので、どこから再開しても構いません。飽きたら別の色に移る、という進め方はごく普通です。
背景を先に塗るべきか後にすべきか
好みです。先に塗ると絵が早く形になりますが、面積が広いぶん単調な作業が最初に来ます。後に回すと、終盤に楽な作業が残るので締めが穏やかになります。
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