一枚に色は何色あるべきか
色が多いほど内容が多いように聞こえます。この分野でいちばん当てにならない直感がこれで、理由は逆向きに動く二本の曲線です。
色が多いほど内容が多いように聞こえます。この分野でいちばん当てにならない直感がこれです。
逆向きに動く二本の曲線
ぬり絵で実際にしていることを思い出してください。番号を選び、画面のなかのその番号をすべて消していく。つまり一つの色の体験は二つの量で決まります。何回出てくるか、そして合計でどれだけの面積を覆うか。
この絵の区画の総数が決まっているとします。色を一つ増やすたびに、一色あたりに配られる区画は減り、画面のなかでの散らばりも増えます。探すのが重くなる。これが一本目で、下向きです。
二本目はもっと見えにくい。同じ区画群をより多くの色で分けたのだから、一色が最終的に覆う面積も小さくなります。一巡し終えても、画面の変化がはっきりしません。ぬり絵の手応えは「押したら変わって見える」から来るので、この曲線が下がると手応えごと消えます。
二本を重ねると、多くの人が言う感覚になります。色数の多い絵は疲れるうえ、ずっとやっているのに進んだ気がしない。
では減らせばよいのか
反対側にも代償があります。色が少なすぎると階調が作れません。空は一枚の青、顔は一枚の肌色。とくに明暗の移り変わりで成り立っていた絵は、たちまち平板になります。
もっと実際的な問題として、色が少ないと一色あたりの区画が非常に多くなり、同じ色を数十回連続で押すことになります。これも飽きます。飽き方が違うだけで——探し疲れではなく、反復の退屈です。
十二前後によく落ち着く
Numbrush の絵は一枚あたり十二色です。図案系の作品では、この程度が使いやすい範囲に収まります。明暗を三、四段に並べられるので階調が成立し、なおかつ一色が十数回は出るので、一巡すれば画面は確かに変わります。
これはどこにでも当てはめられる数字ではありません。区画が非常に多い大きな絵はもっと多くの色を支えられます。薄まってもなお十分な頻度で出るからです。小さな絵は逆で、色が増えた途端に散ります。本当に見るべき量は色の総数ではなく、**一色あたり平均で何区画あるか**です。これが一桁に落ちると体験が崩れ始めます。
写真から作った絵の色数が多くなる理由
写真にはそもそも「何色か」という概念がありません。写真をぬり絵にするには量子化——連続した色を有限の段階に押し込む処理——が要ります。押し込みが弱ければ絵が破綻し、強ければ数十から数百の近い色が生まれます。
そのなかの相当数は互いにほとんど区別がつかず、探すのが苦痛になります。パレット上のほぼ同じ二つの灰色を、目ではなく番号で見分けることになるからです。これは量子化の出来が悪いのではなく、連続した色を離散のパレットへ入れるという行為そのものの代償です。
よくある質問
色が多い絵は難しいということですか
難しさは塗る側ではなく探す側に出ます。色が多いほど一色あたりの区画は少なく散らばり、注意の大半が画面の走査に消えます。ある絵がやけに疲れるなら、まず色数を見てください。
色数が少ないのに塗りにくい絵があるのはなぜですか
いちばん小さい区画の大きさを見てください。色数は「探す疲れ」を決め、最小区画の大きさは「狙いの正確さ」を決めます。独立した二つの難度で、別々に問題を起こします。
写真を良いぬり絵にできますか
できますが、別の種類のものになると割り切る必要があります。量子化した写真は区画の大きさに規則がなく、色数が多くて互いに近いので、塗るというよりジグソーパズルに近くなります。拍子の良い体験を求めるなら図案系のほうが向いています。
実際のキャンバスで試す
Numbrush は大人のための数字ぬりえです。曼荼羅、バラ窓、幾何学模様。1枚につき12色、狭いところには拡大鏡、押し間違えても失うものはありません。無料、オフライン、広告なし、アカウントなし。