淡い色ほど塗りにくいのはなぜか
濃い色は置いた瞬間に絵が変わりますが、淡い色は塗ってもほとんど何も起きません。理由は三つあり、どれも目のせいではなく配置のせいです。
濃い色を塗っているうちは気持ちよく進むのに、生成りやクリーム色、うすい水色あたりの番号になった途端に、進んでいる感じがまったくしなくなる。塗ったのか塗っていないのかも自分で分からなくなって、同じところを二度押してしまう。この感覚には理由があります。しかもその理由は、あなたの目ではなく、色の置かれ方のほうにあります。
未塗りの地色に近すぎる
いちばん大きいのはこれです。この種の絵では、まだ塗っていない領域はたいてい白か、ごく薄い灰色で表示されています。輪郭は濃い線です。ここに濃い色を置くと、地色との差が大きいので、押した瞬間に画面がはっきり変わります。手ごたえがあります。
ところが生成りのような淡い色は、未塗りの地色とほとんど同じ明るさです。置いても画面はほとんど変わりません。実際には正しく塗られているのに、変化として読めないので、進んだ感じがしないわけです。
パレットの明るい側は、段どうしの差が小さい
もう一つあります。明るさの差を人がどれくらい感じ取れるかには限界があり、これを弁別閾と言います。明るい色どうしを並べたとき、番号の上では別の色でも、実際の明るさの差はごく小さいことがあります。パレットの暗い側では、隣り合う二色の差ははっきり見えるのに、明るい側では同じ「一段」がずっと小さく見える、ということが起きます。
つまり淡い色は、地色と紛らわしいだけでなく、淡い色どうしでも紛らわしいのです。二つの問題が同じ場所で重なっています。
白の隣では目印が消える
三つ目は少し違う種類の困りごとです。密な模様を塗っているとき、私たちは自分の位置を、すでに塗った色の並びで確認しています。ここが濃い青で、その右下が赤だから、次はこの列、というふうに。
淡い色ばかりが並ぶ範囲では、この目印が働きません。塗ったところと塗っていないところの見分けがつかないので、どこまで進んだかが分からなくなります。数分ごとに同じ場所を探し直すことになり、それがいちばん疲れる部分です。色の問題というより、道しるべの問題です。
実際に効く進め方
- 濃い色から先に置いて骨格を作る。濃い色が入ると絵の構造が見えるので、そのあとの淡い色は「この輪の内側」といった位置で探せるようになります。淡い色から始めると、この足場がないまま進むことになります。
- 淡い色の区間では、目ではなく強調表示に頼る。選んでいる色に属する領域を目立たせてくれる機能があるなら、そこだけは自分の目で確かめようとしないほうが速いです。
- いちばん淡い色は、元気なうちに片づける。疲れているときにこれをやると、進んでいる感じがしないことと、実際に見えにくいことが重なって、いちばん投げ出しやすい状態になります。
- その区間だけ画面の明るさを上げる。暖色モードが入っていれば切る。明るい側の差はもともと小さいので、条件をよくするだけで見え方が変わります。
- 完了の表示を確認する。塗り終えた色をパレット上で示してくれる作りなら、そちらを信じるほうが目より確かです。ただしこれは使っているアプリによります。
塗る順番は自由です
番号の小さい順に片づける決まりはありませんし、パレットの左から順に進める必要もありません。濃い色を先にというのも、楽になりやすいという話であって規則ではありません。淡い色から始めて絵が少しずつ浮かび上がってくる感じが好きだという人もいます。それも正しい塗り方です。
ここで言いたいのは一つだけです。淡い色で手ごたえがないのは、あなたの集中力が落ちたからではありません。地色との差が小さい、色どうしの差も小さい、目印にならない。この三つが同時に起きているだけです。
よくある質問
淡い色を塗っても変化が見えません
未塗りの領域の地色が白か薄い灰色で、淡い色がそれに近いからです。塗り自体は正しく行われていますが、目が変化として読み取れていません。画面の明るさを上げる、拡大する、あるいは塗り終えた色の表示を確認するといった方法で、目に頼らずに確かめられます。
濃い色から塗ったほうがよいのですか
多くの場合は楽になります。濃い色が入ると絵の骨格が見えるので、そのあとの淡い色を位置で探せるようになるからです。ただし規則ではありません。淡い色から絵が浮かび上がってくる感じが好きなら、その順番で塗って何の問題もありません。
同じところを二度押してしまいます
淡い色の区間ではよく起きます。塗ったかどうかが見た目で分からないからです。多くのアプリでは、すでに塗り終えた領域を押しても何も起きないので実害はありませんが、気になるなら拡大して塗り跡を確かめながら進めるほうが確実です。
明るい色どうしの見分けがつきません
明るい側では、番号の上で一段違っていても、実際の明るさの差が小さいことがあります。人が感じ取れる差の限界に近づいているためです。画面を明るくする、暖色モードを切る、拡大して面積を広げる。この三つで見分けやすくなります。
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