子どもと高齢の方に向く絵の選び方
必要な条件は年齢によってはっきり違います。子どもには領域の大きさと短い完成時間、高齢の方には隣り合う色の差と画面の広さ。感傷ではなく具体の話です。
同じぬりえでも、誰が使うかで必要な条件が変わります。しかもその違いは「優しくしてあげる」といった話ではなく、領域の大きさ、色の差、画面の広さといった、測れるものの話です。順に見ていきます。
子どもに向く絵の条件
領域は少なく、大きく
最優先はこれです。指先の接触面は大人でおよそ8〜10ミリありますが、子どもの手でも領域より十分に大きい。運動の精度が低いぶん、細かい領域は単純に押せません。押せない領域が続くと、絵ではなく操作と戦うことになります。
主題がはっきりしていること
塗り終える前に何の絵か分かることが大事です。抽象的な模様は、途中経過が「まだ何でもない」ままなので、動機が続きにくい。動物、乗り物、はっきりした形のものが向きます。
完成までが短いこと
一回で終わることの価値が、大人より格段に大きいです。途中で終わった絵は、翌日には別のものになっています。領域が数百ある絵は、この点だけで向きません。
数字が読める大きさであること
数字が小さすぎると、そもそも読み取りの課題になってしまいます。なお Numbrush では数字は1.8倍より拡大したときにだけ描かれるので、全体表示のまま数字を読ませようとすると詰まります。
押し間違いが何も起こさないこと
子どもに向けては、これがいちばん効きます。精度が低いのだから外すのは前提で、外したときに絵が壊れたり何かを失ったりすると、そこで終わります。Numbrush では選んでいる色に属さない領域を押しても何も起きません。塗られることも、減点も警告もありません。
正直に書いておくと、Numbrush の図柄は曼荼羅や薔薇窓、幾何学模様など大人向けの模様です。領域は細かく、主題も抽象的なので、上に挙げた子ども向けの条件をほとんど満たしません。小さな子ども向けの絵を探しているなら、このアプリは適していません。
高齢の方に向く絵の条件
隣り合う色の差が、配色の美しさより大事
ここがいちばん見落とされます。加齢に伴って水晶体が黄変し、コントラスト感度も下がるのは、ごく普通の変化です。すると、青と紫、灰と薄茶のように近い色が隣り合っている絵は、そもそも区別のつかない絵になります。
選ぶときは、パレットを開いて似た色が何組あるかを見てください。淡い色が何段階も並んでいる絵は、上品に見えても実用上は難しい。明度差のはっきりした配色の絵を選ぶほうが、結果的に快適です。
画面は広いほうがよい
他のどの工夫より効きます。指の幅は変わらないので、画面が広いぶんだけ、指の下に入る画像の画素が増えます。タブレットが使えるならタブレット、無理なら端末を横向きにする。それだけで狙いの精度が変わります。
領域の大きさ、ただし拡大でかなり解ける
領域が大きい絵のほうが楽なのは確かですが、拡大機能があれば密度の高い絵も扱えます。Numbrush は画面にちょうど収まる状態から12倍まで拡大でき、長押しすると指の下が2.4倍の拡大鏡に浮き上がって、中心の十字が実際に塗られる位置を示します。狙って祈るのではなく、見て確かめてから離せます。
日をまたいで再開できること
一回で終える必要がないことは、大きな絵を選べるかどうかを決めます。進み具合は塗るそばから端末の中に保存されるので、途中でやめても失われず、来週開いても置いていったそのままです。1枚12色なので、「この色を終わらせて今日は閉じる」が自然な単位になります。
見え方を選べること
選んだ色の未塗り領域を印す方法が、無地の灰色、市松、脈打つ輪郭の3種類あります。3つ用意されているのは、どれが読みやすいかが絵によっても目によっても違うからです。区別がつきにくいと感じたら、まずここを切り替えてみてください。テーマも、システム追従・ライト・ダークから選べます。明るい部屋ならライトのほうが境界が見やすいことがあります。
なお、見えにくさが続く、目が疲れる、頭痛がするといったことがあれば、それはアプリの設定で扱う話ではありません。眼科や検眼の専門家に相談してください。この記事は視覚に関する診断や助言をするものではありません。
共通して大事なこと
- 時間制限がないこと。急がされる要素は、どちらの層でも体験を悪くします。
- 連続記録がないこと。何日か開かなかったことで失うものがある設計は、気軽に使えなくなります。
- 押し間違いに罰がないこと。精度が問題にならなければ、絵の密度は自由に選べます。
- 広告が挟まらないこと。集中の途切れ方がいちばん大きいのがこれです。
Numbrush にはこの四つのいずれもありません。時計も連続記録もなく、押し間違いは何も起こさず、アプリのどこにも広告は出ません。取り消しと消しゴムがないのは機能の欠落ではなく、取り消す対象が生まれないためです。
一緒に使うとき
孫と祖父母が同じ端末を並んで使う、という場面はよくあります。このときに揉めるのは配色ではなく操作で、原因はたいてい拡大率の食い違いです。片方が全体を見たい、もう片方は拡大したい。
実際的な解は、色を単位にして交代することです。一色ぶん塗ったら渡す。拡大率は渡された側が自由に変えてよい。「次へ」で残りに飛べるので、渡した側が置いていった状態を探す必要もありません。
それから、インターフェースの言語は9言語から選べます。同居する世代で読みやすい言語が違う場合は、ここを切り替えてください。
よくある質問
Numbrush は子ども向けですか
向いていません。図柄は曼荼羅や薔薇窓、幾何学模様といった大人向けの模様で、領域は細かく、主題も抽象的です。小さな子どもには、領域が少なくて大きく、主題のはっきりした絵のほうが適しています。
高齢の方に絵を選ぶとき何を見ればよいですか
まずパレットを開いて、隣り合う色の明度差を見てください。近い色が何段階も並ぶ絵は、上品でも実用上は難しくなります。次に画面の広さで、タブレットや横向き表示がいちばん効きます。
領域が見分けにくいときの設定はありますか
選んだ色の未塗り領域を印す方法を、無地の灰色・市松・脈打つ輪郭の3種類から選べます。テーマもシステム追従・ライト・ダークから選べるので、部屋の明るさに合わせてください。
途中でやめても大丈夫ですか
大丈夫です。進み具合は塗るそばから端末の中に保存されるので、来週開いても置いていったそのままです。1枚12色なので、一色終えて閉じるのが自然な区切りになります。
実際のキャンバスで試す
Numbrush は大人のための数字ぬりえです。曼荼羅、バラ窓、幾何学模様。1枚につき12色、狭いところには拡大鏡、押し間違えても失うものはありません。無料、オフライン、広告なし、アカウントなし。